main

□愛しい貴方の隣で
1ページ/2ページ



木佐さんは本当に可愛いと思う。

未だにお泊まり会続行中の俺、雪名皇は
ベッドで爆睡している恋人の木佐さんの
髪を撫でながら寝顔を堪能していた。

「(クマ、凄い…)」

今日、デッド入稿を終えたらしい
木佐さんは俺が帰ってきた時にはもう
ベッドで眠っていて、起きる気配は
全くない。おそらくこのまま朝まで
起きないだろう。
ほんとは寝込みを襲いたい気分だが、
流石にそれは木佐さんが可哀想なので
止めておく。
変わらず髪を撫でながら
木佐さんの髪、好きだな…
とか、一人で思ったりする。
30歳には見えないきめ細かな肌とか
柔らかい髪とか、木佐さんの全てが
愛しく感じる。末期かな、俺。

「ぅ…ん…」

木佐さんが小さく唸る。
起こしてしまったかと思ったけど
その心配もないようでまた髪を弄る。

「ん……ゆき、な…」

ピクッと動かしていた手が止まる。
木佐さんの顔を見ても、変化はない。

「っ…寝言…」

ヤバい…口元がにやける。

無意識にちゃっかり俺の袖を掴んで
くる木佐さん。
どうしよう、本当に可愛すぎる。

俺は木佐さんの前髪を掻き分け、

「木佐さん…好きです」

そう言って額に軽いキスを落とした。


END


あとがき→
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ