ユウくん(仮)

□予告編
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その日はいつもと変わらない、爽やかな朝やった。




何の問題も起こらんはずやった。



…はずなのに。






俺の部屋から見える花壇には、どう見ても…












人が、刺さってた。














**********









「…そういうわけで、これからよろしくね♪」


「……はあああ?」






突然目の前に舞い降りてきたのは、少年の日常を壊す悪魔だった。






「何で俺まで着いてかなアカンねん…」

「愛故に…ね?」

「まさか…嫌な予感しかせえへん」

「ちょ…ちょっと、どこまで行くん?」

「うっさいわ!!」







その日から、四天宝寺中に堪え難い笑撃の嵐が巻き起こる――







「…また喰らいたいんか?」

「あ〜ん、そんなに激しくせんといて〜」

「気持ち悪い!!」

「んじゃ、授業は通常通り運行されるからな〜」







唸り声、怒鳴り声……喘ぎ声?







「ん〜?モノマネ王子様がおるでえ?」

「おお、そんなもんいくらでも受けたるわ」

「…やめてっ!アタシの為に争わないで!」







シリアス半分、ギャグ半分。


まともな人間の登場率、0%。







「怪我は、無いな」

「さっきの人たちは何なん…?」









少年の消えないトラウマ。モノマネに対する怯え…







「…気は進まないが、説明したろうか」







―――かつての事件が、語られる。









「桃色の片思い〜♪」

「…相変わらず物好きね…」

「頭、大丈夫か?」

「お前とは、やってられんわ…」









愉快に(?)そこそこうまく(?)やってきたのに。







「俺はまだ、普通の生活に戻れるんや…」







避けられない亀裂が、二人を襲った。










「え…?!」

「……お前、メーワクやから」

「…良かったん?」









残るのは虚しい呟き。










「アイツはあれくらい言わなわからんねん、うざいわ…」







傷つけあって、どうしようもなく苛立って。










「おい…この前はよくもやってくれたな?」

「…すぐ戻るわ」

「…俺と奴が、会わなければっ…」

「コラァ!何をやっとんねん、ガキどもおおお!!」









もがいて、もがいて。

この闇から立ち上がることは、出来るだろうか。










「…ユウ、くん…?」

「アホ。心配かけた方が悪いっちゅーねん」










彼と、かけがえのない友人と。








「…おおきに、ユウくん」








全てを越えられる日は、意外にも近かった。








「頑張ってくれたお礼は、ちゃんとするからね…?」














…ぶちゅっ。




















―――そして、目の前が真っ暗になった…
















〜〜cast〜〜

一氏ユウジ/金色小春/
白石蔵之介/渡邉オサム/
不良たち/その他脇役の皆様/

















小春「…まあ、半分は嘘やけどね☆」

ユウジ「半分はホンマなんか…?!」












****ユウくん(仮)

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