女神の夢
□女神、来る
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気がつくとそこは人の家。
安倍邸だった。
『せいめーい、いるかぁ?』
大声を出して屋敷中を探すギア。
姿と共に口調も偽る。
そしてついに晴明の気配を感じた。
その気配の先までたどり着くと、ドン!と妻戸を開けた。
「!!…これはこれは…ギアさm「やめて、普通に言ってくれ。」…」
「じい様…誰ですか?」
『へぇ…晴明にも孫ができたんだな。あのちっちゃかった晴明にそっくり』
ケラケラっと小さく笑ったギア。
その笑いにつられて苦笑いする晴明。
『失礼。俺は陰陽師のギア。晴明とは知り合いだ。』
「安倍昌浩です…」
『かしこまらなくてもいい。そういうの苦手だからな』
苦笑いして昌浩を見る。
すると今度は昌浩の隣にいた物の怪が口を開いた。