☆小説☆

□捜索
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《捜索》




「どこ行きやがったぁぁっ!!瓜ぃぃっ!!」

 
そう。俺獄寺隼人は瓜の捜索中である。

ちょっと匣から出した瞬間これだ。

今月何回逃げ出したことか……

なら出さなければいいだろって話かもしれねぇが、出さなければいけない用事があるのでしかたがない。

そんなこんなで今町の中を大捜索中だ。



で、今商店街まできた。

商店街には瓜が好みそうな食べ物がいっぱいあるから、結構このあたりで見つかることが多い。

当たりを見回していると、後ろから声が聞こえた。


「あれ?獄寺じゃん」

「うっせーんだよ。野球馬鹿」


『なんだよ。ひどくね?』と笑いながら話しかけてくるこいつは山本武である。

こいつはいつもへらへらしてやがるからあまり気にいらない。


「どーしたんだ?こんなとこで」

「てめぇには関係ねぇことだ」

「ハハッ!またどーせ瓜に逃げられたんじゃねーの?」


なっ………

俺が一瞬静まると『図星かよっ!』ってまた
笑った。

様子を見るとほんとに直感でいったらしい。

そういうとこもまたむかつく。


「さがすの手伝おっか?」

「よっ…よけいなお世話だっ!!」

「そっか?まっ、さがすの手伝うぜ!まずあっちのほういってみっか!」

「人の話を聞きやがれっ!!」
 

人の話を聞かない山本はどんどん商店街の奥へと進んでいった。

ったく。

まぁ、いい。

俺は山本とは別の方向へと進むことにした。





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