☆小説☆

□特別Day
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そして、俺達は(っても、俺は何にもしてねーんだけど…)このアジトの出入り口であるハッチにむけ歩いていた。

すると、先輩が走ってきた。


「山本!元気か!?」

「元気いっぱいっすよ!」

「なら……今からボクシングするぞ!」


えっ!?先輩は元気だったら、ボクシングするのか?
……しそうだな。元気じゃなくてもしそうだしなー。


「お兄さん!山本病み上がりみたいなものなんですから!」

「おぉ!そーだった!」

「ねぇ、ちょっとうるさいんだけど。」


そういって現れたのは雲雀だった。


「よっ!ヒバリ!」

「ひ……雲雀さん!すみません。」


すると、雲雀は急に俺のほうに向かって歩いてきた。

そして、雲雀は俺のおでこに手のひらをあてた………ってえっ!?


「ヒ……バリ?」

「ふーん。熱はでてないようだね。何か気持ち悪いとこない?」

「んー……。今のヒバリ?」


そう答えると、ヒバリの表情がムッとした。やばっ……。

すると、ヒバリは手のひらを俺のおでこから離し、そしてその手でデコピンをした。


「痛っ!」

「いつもだったら、咬み殺すところだけど、今日は特別だよ。……昼過ぎまでに仕上げなきゃいけない資料つくるから、僕は戻るよ。」


今日は特別………?


「そうだ……出かけるなら、着替えてから行くことだね。じゃ。」


そういって、雲雀は部屋の方へと戻っていった。
着替え……か………。確かに。俺が着ているのはいかにも病院での服。
着替えてから行くか……。


「ヒバリは極限によくわからんやつだ。」

「本当によく分かんないのなー。」

「山本、じゃあ行こっか?」

「あぁ!……あっ。でも、着替えてからな?」


すると、ツナはアハハっと笑って『そーしよっか。』といった。


で、俺の部屋に戻って動きやすいスーツに着替えた。




「準備できた?」

「完璧!時雨金時も持ったぜ!」


ツナは顔をしかめた。


「俺は、ツナ守るために生きてんのな!」

「……ありがとう。……行こっか。」


そして、ツナは俺の乗った車椅子を押した。




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