おもちゃ箱
□はっぴぃーぷれぜんと!!
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「ただいまー。」
「おー、政宗おかえりー。」
何もないような素振りでいつも通り玄関で政宗を迎える。私がバッと両手を広げれば政宗は甘えるように私に抱きついてくる。そして軽くキスを交わす。これが私たちの日課なだけに、他から見たらバカップルである。
「わー、お熱いとこ見せつけてくれるねぇ。」
「風来坊…?」
「慶次遊びに来てたの。私1人暇だったから…」
「そうか、わりぃな…いつも1人にして。」
「そんな…!私の為に働いてくれてるんだから…私すごく感謝してるよ!」
「アンタが幸せになれるなら俺はいくらでも頑張れるさ。」
「政宗…愛してるううう!」
人目なんか気にせず愛の言葉を叫び政宗に飛びつく私に慶次はただ苦笑いしていた。
「さっ、政宗こっちこっち!」
政宗の手を引いてリビングへと誘導する。そして政宗が一歩部屋に足を踏み入れたときだった。
陰に隠れていた者たちのクラッカーが政宗に向けて発射された。軽い爆発音が部屋に響きわたり、火薬の匂いとと共に色とりどりの紙吹雪が宙を舞った。
「「誕生日おめでとー!」」
「……おいおい…何だこのpartyは…」
「何って、見りゃわかんだろ?アンタのバースデイパーティーだ。」
「美音に頼まれてね、独眼竜のためにお祝いパーティーしてあげたいって。」
「本当…良い彼女を持たれて某感激したでござる!」
「感激…?」
「まぁとりあえず座ろっか!」
小さなこたつ型テーブルを囲むように座る。勿論私は政宗の隣へ。
「じゃ、独眼竜の誕生日を祝して…乾杯っ!」
「「乾杯ー!」」
「政宗、誕生日おめでとう!これ、私からプレゼント!」
「Thank you.…お、cuteなクマじゃねぇか。」
「それね、美音が今日急いで買いに行ったんだよ。」
「彼女であるお前が用意を怠るたぁ…政宗様への愛が足りねぇみてぇだな。」
「なっ…私はちゃんと政宗を愛してるよ!」
「そうだよ右目の兄さん、さっき美音と独眼竜、玄関でチューしてたから。」
「は…はは…破廉恥でござる…」