おもちゃ箱
□はっぴぃーぷれぜんと!!
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「か、感謝いたす政宗殿!!」
「じゃあ次は俺がやるぜ。」
元親は細長い箱を持ち出した。元親、細長い、から大体中身は予想がつく。
「釣竿か、アンタらしいな。」
「それで一緒に釣りができんだろ?家康とばっかりやってても飽きるからな。それ意外と高かったんだぜ?」
2万もしたんだぞ、と胸を張る元親に皆がおぉー、と歓声をあげた。その歓声が「元親にしては2万はすごい」か「誕生日プレゼントに2万も使うなんてすごい」のどっちの意味かは分からない。
だが小十郎の10万には程遠いぞ、元親。
「つうか俺釣りやったことねぇんだが。」
「安心しろ、俺が教えてやらぁ。」
「えー、二人で行くの?私も釣りしたいんだけどー…」
「アンタできんのか!?」
「まぁ…一応。」
「じゃあmy honeyも連れていくか。」
「…独眼竜、その呼び方やめてくんない?なんかイラってする。」
「じゃあ次は某が。」
幸村が取り出したのは箱とかではなく、木でできているミニファギュアみたいだ。
「某の手作り、親館様のフィギュアでござる!」
「おぉ、すげぇ完成度だな。」
「可愛いじゃねぇか!」
「え?これ本当にアンタが作ったのかい?」
「旦那…どこにこんな才能隠してたのさ…」
次々と声が漏れた。デフォルメ化された親館様のフィギュア、幸村が作ったとは思えないくらいの完成度だった。
「政宗!これどっかに飾ろうよ!超可愛い…」
「じゃああとから飾るか。」
「ラストは俺だね!」
慶次が取り出したもn…いや取り出すふりをして何も取り出さなかった。慶次の周りにプレゼントのようなものは見当たらない。
「慶次、どうしたの?」
「俺からのプレゼントは…愛をあげるよ!!」
と、体からお花のオーラを出しながら慶次は言った。一瞬沈黙が私達を包んだ。愛…つまりは何も用意してないらしい。
「いやぁ俺なりに色々考えたんだけどね、やっぱ大切なのは物より気持ちなんだよ。」
「風来坊…アンタどんだけ金無いんだよ。」
「慶次…頼べば俺が金ぐらい貸してやるのによぉ。」
「まぁ、前田の風来坊にしては考えた方だろう。」