愛 Love ××?

□兎に角、大好きなんですよ
1ページ/4ページ




「Hey!!真田幸村あああああ!!」

「んげっ!!」


また、来たでござる。


「俺と結婚しようぜ!!な!!」

「しつこいでござるう!!」


あの男が。


「なっ…!?逃げんじゃねぇ真田幸村!!」

「逃げる他に選択肢が無いでござろう!!」


学校内を駆け回る。皆の注目が恥ずかしい。だが、そのようなことを気にしてる暇ではないのだ。捕まったら最後、何をされるか分からないでござる。


「ま、政宗殿!!ここは学校故、そのような破廉恥な言葉は謹んでいただきたい!」

「破廉恥だァ?俺はただアンタに気持ちを伝えてるだけさ!!you see?」

「you seeもくそもないでござるあああ!!」


とっさに逃げ込んだ先は3年2組、視界に捉えた慶次殿の後ろに隠れた。


「うわ!どうしたんだい真田?」

「どうか某をお助けくだされ…!!」

「助け?」

「そこを退きな風来坊!!」

「独眼竜…」


状況を察したのか、俺を庇うように慶次殿が前に立った。すると政宗殿が小さく舌打ちを鳴らした。


「一体何の騒ぎだい?真田がこんなにも怯えてるじゃないか。」

「アンタには関係ねぇだろ。俺はただ真田幸村にプロポーズしてるだけだ。」

「プロポーズだって?ならもうちょっとロマンチックにするもんだろ?」


そう言うと俺の前から離れ政宗殿の近くへ行った。するとコソコソと何かを話している。しばらくすると二人が怪しげな笑みを浮かべ、政宗殿が近寄ってきた。


「真田幸村…」

「う…」

「俺と結婚、してくれねぇか?」


俺の前にひざまづいて、上目使いでそう言ってきた。指輪はとっくに用意されていたらしく、それを俺に見せてきた。


だがしかし…




次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ