愛 Love ××?
□Sweet Party
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「政宗ー!祝いに来たぜ!酒とかつまみとか色々持ってきたぞ!」
襖をパンッと開けるやいなや勢いよく喋りだしたのは元親だった。すでに酔っているのかと聞きたくなるテンションだ。
「Oh…お早い登場だな。」
「おうよ!愛する奴の誕生日はこの世で一番大切な日だぜ?早く来るのは当たり前だろ。」
「そうかい、そりゃ嬉しいな。」
「政宗殿!祝いに来たでござるよ!」
遅れて登場したのは幸村だった。その後ろには猿飛もいた。
「おぉ、これは元親殿。貴殿も祝いに来たのでござるか?」
「あぁ、はるばる四国からやってきたぜ。」
「西海の鬼も暇なんだねぇ。」
「来てやったぞ、伊達……ってこいつらは何だ!?」
そう驚いたのは石田だった。どうやら自分以外にも俺を祝いに来てるやつがいて驚いたらしい。
「よう石田。まさかアンタまで来てくれるとはねぇ。」
「刑部が行けとしつこいから来たまでだ。」
「へぇー、あの凶王でも恋人の誕生日は祝うんだねぇ。」
「……何故貴様らがいるのだ。」
「それはこちらの台詞でござる。」
「いや、そもそもお前ら呼んでねぇからな。」
そう…こいつらは自主的に俺を祝いに来たのであり、俺がpartyを開くから呼んだという訳ではない。できれば兵の奴等と祝いたかったんだかな…
「つうかアンタら…いや、元親以外は手ぶらの様なんだか、本当に祝いに来たのか?」
「ちょっとー、俺様もちゃんと持ってきたよ?誕生日プレゼント。」
「その誕生日プレゼントらしいもんが見当たらねぇんだが。」
「んふふー♪ここにあるんだよ♪」
そう言いながらポケットに手を入れると、何やら小さな箱を取り出した。
そして俺の前に膝をつくと、その箱を開いてみせた。
「政宗、俺様と結構しよう。」
中身はまさかの指輪だった。その言葉が放たれた瞬間、回りから声があがった。
「てめっ…猿飛!何俺の政宗にプロポーズしてんだ!」
「はぁ?アンタのじゃないでしょ。政宗はまだ誰とも付き合ってないんだから、早い者勝ちだよ。」
「貴様ぁ…首筋を晒せ。今ここで斬滅してやるウウ!!」
「佐助!主に抜け駆けで政宗殿に結婚を申し込むとは卑怯でござるよ!」
「何とでも言えよ、俺様より早く言わなかったお前らが悪いんだから。」
「何だこいつ最低だなッ!!」
「まぁまぁ落ち着け。俺は誰のものにもならねぇし、なる気もねぇ。」
「そんなぁー…」
「だがアンタのサプライズは気に入った。気持ちだけ貰うぜ、Thank you」
指輪だけを貰うと、猿飛は少し落ち込んでいた。