私が命を捧げる者。


□甘味が招いた出来事
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「また奥州か…」

ため息混じりに呟く。木の枝を飛び移りながら奥州を目指していた。やはりどことなく重い足を動かし、伊達政宗と言う存在を気にしながらも私は駆ける。
しかも、今日の任務はずんだ餅を買ってこいとの事。なんか調子狂う命令だけど、三成様の為だと思えばいける。

ちなみに、今日も変装している。


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「えと…ず…ずんだ餅、20個お願いします。」

「はいよ。」

奥州の城下町の団子屋に私はいる。適当に見つけた団子屋だ。
まだかな、何て思っていると団子屋の叔母さんが話しかけてきた。

「アンタ此処等じゃ見ない人だねぇ。…どこかのお嬢様かい?」

「い…いえ。」

「そうかい。あんまり美人だからお嬢様かと思ったよ〜。しかも綺麗な着物着てるし。」

「あ、ありがとう…ございます…。」


控えめに返事を返す。あまり他人と関わりたくないからね。
それに、三成様以外に褒められても嬉しくない。

「はい、出来たよ。」

「ぁ…はい。」

どうぞ、とずんだ餅が入った箱を渡されそれを受け取る。
と、同時に足早にここを去ろうと帰ろうとした。



が、その足もすぐに止まった。

「おい。」

後ろから聞き覚えのあるうざったらしい声が私に聞こえた。そして何故か確信がある、今確実に私に呼び掛けた。

何の根拠もないがそう思って、ゆっくりと後ろを振り返った。

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