私が命を捧げる者。
□幸せな時
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城に戻った私は、早速三成様の部屋に行った。早くこれ(ずんだ餅)を食べて頂きたい…!
「三成様、今帰りました。ずんだ餅買ってきましたよ!」
襖ごしに三成様に呼びかける。だがしばらく待っても返事が来ない…。留守なのかな?そう思ってゆっくり襖を開けた。
「三成様…?」
「………スー…スー…」
小さな寝息をたてて三成様は寝ていた。珍しいなぁ…三成様が昼寝なんて…
静かに近寄って三成様の寝顔を堪能…じゃなくて見る。…な…なぜか可愛く見えるのだが。
「三成様…余程疲れてらしたのかな…」
「雪菜、何をしておる。」
後ろから呼びかけられた。振り返ると、輿にのった刑部さんが居た。
ちなみに三成様がいつも「刑部」と読んでいたので私にもそれが移ったのだ。
「最近また睡眠を取っておらんかったのだろう。」
「三成様…寝てないんですか?」
「われが思うにな。まぁいつも寝ておらんようなものだが。……して雪菜よ、それは何だ?」
「……?あ、これずんだ餅です!沢山買ってきました!あと…こっちのは手作りです。」
「ぬしが作ったのか?」
「はいっ、三成様に食べて頂きたくて…」
「ほう…雪菜、われにも一つくれぬか。」
「あ…いいですよ。」