おもちゃ箱
□甘い味、甘い時、
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「……遅いなぁ。」
今日は珍しく、元就の方からデートの誘いがきた。だからワクワクして早めに待ち合わせ場所に来てしまった♪
「なんだ、もう来ておったのか。」
時間ぴたりと到着した彼。なんとも涼しげな言い方で…
「もう…って、こういうのは普通彼氏が先に来て待つものじゃない。だからいるかなぁ、って思って早く来たのにぃ。」
「われがそのような真似するわけがなかろう。早く行くぞ。」
「……はぁい。」
相変わらず冷たいナリちゃんの隣を歩く。つき合って何ヵ月か経つのに、まともに手すら繋いだ事がない私達。
「……ねぇ、手繋ごー?」
「このような暑苦しい時に何を言うか貴様。」
確かに暑いね。夏だもんね。でもそれとこれは別だよ〜!!
「……えと、今日は何処連れて行ってくれるの?」
「何処か行きたい所でもあるのか。」
「え…んとね………特にありません;;」
「じゃあ我についてきておれ。」
「うん…」