夜叉と結界師

□第15話 あ、そこにいたのか
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「うげ暗ァ!!」



玄関から出て一言。

勿論銀時である。





銀時の持っていくものはたった一つ。

木刀である。

けったいな足音で走り去って行ったかと思いきや足音もたてないまま腰に木刀をさして戻ってきたのだ。

それでいいのかと聞いた良守だが、銀時はこれしか武器がねーだろーがと返してきた。

まあそれもそうだが…。



さて話を冒頭の台詞へと戻すのだが。

時刻は深夜。

暗いのも当たり前である。



「大声出すなよ銀さん。深夜だし、近所迷惑だから」



良守が一応注意する。

まあ多分耳に入っていないだろうが。



「今日はいつもに増して遅い時間じゃないのさ」



ひゅるり、という音とともに犬小屋から現れたのは斑尾である。

これを見て銀時は声をあげた。



「おお!お前今日一回も見ねえと思ったらそんなとこにいたのか!」



「だからうるさいっての、銀さん。それから斑尾、今日は銀さんのせいで遅くなったんだからな」



良守が2人にそれぞれツッこむ。



「オイ、俺のせいってなんだコラ」



「本当のことだろ」



「ま、そこの銀髪頭がいなくても良守は遅いんだから変わらないよ」



「斑尾それ禁句!」



うだうだ会話をする2人+1匹。

会話をしつつも目的地である烏森へと歩を進めて行った。
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