Long・雪月花

□01.開戦
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最悪の朝だった

身を刺すような冬の寒さに身体を震わせながら、魔導院のテラスから見る眺めは信じられないものだった


暗褐色のマントが木枯らしに遊ばれている

私は隣にいる親友…ナギに視線を向ける


彼もまた目の前の景色が現実のものじゃない、といいたげに眉間にシワを寄せていた



耳元に常備されているCOMMから聞こえてくるのは、ノイズと途切れ途切れで何を言っているのか分からない指示の声





鴎歴842年水の月12日午前7時

魔導院ペリシティリウム朱雀は今まさに制圧されようとしていた…





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