Long・雪月花
□05.繋ぐ通信機
1ページ/3ページ
水の月25日
あの作戦から4日後、私はナギと噴水広場で話していた
今日も澄み渡る青空
戦争なんて夢みたいだ
さっきそんなことをナギに言ったら、なに言っちゃってんのって笑われた
「なぁ名前、悪かったって…機嫌なおしてくれよ」
「別に怒ってないよ」
「…絶対怒ってるだろ」
そんなわけで私は機嫌が悪かった
怒る、というより悲しかった
さっきのナギの一言で、本当に戦争をしてるんだなって実感がわいてきたから
「これからどうなっちゃうのかな…」
そんな独り言を言ってる私の隣でナギが声をあげた
「名前、前見て見ろよ」
「何?」
言われて前を見たら、なんとそこには
「ほ、ホシヒメさんじゃない?!」
「やっぱりそう思うか?んじゃ俺の見間違いじゃねぇな」
「なんでこんなところに…」
二人で話していたら…聞こえていたのだろうか、ホシヒメがこちらを向いた
私たちが揃って一礼をすると、彼女は私たちに近づいてきた
.