Long・雪月花

□08.レコンキスタ
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隊長の後ろについて院長室へと続く長い廊下を歩く

未だお呼びだしの理由を聞いていない私達はびくびくしていた


「お前達、準備はいいか?」
院長室の大きな扉の前で隊長が振り返る

私達は息をのんでうなづいた


隊長は再び扉に向き直り、乾いた木の音を2回鳴らし、入室の許可を得る

そしてギギィーッと大きな音をたてて扉を開けた

ひらけた視界のその先に
イスに座ったカリヤ院長がいた
その人へと、一歩近づく


「「失礼します」」

そのまま前へ進み、隊長の横にカチコチになって立つ

院長がナギを盗み見る余裕すらない私を見て、優しく微笑んだ


「そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。悪い話ではありません」
その一言で隣からナギの安堵の息が聞こえた
よかった
怒られるわけじゃないみたい


院長は続ける
「2人を呼び出したのは、ミッションカラー・クリムゾンについて少しお話があるからです」


″クリムゾン″


その単語を聞いて、私達の間に戦慄が走る
だから隊長はリフレで用件を言わなかったのか

「この間やってきた0組を知っていますね?」
院長の目を見て頷く

「彼らにもクリムゾンを受けてもらうことにしました。君達にはその橋渡しをしてもらいます」

そこで、と言って立ち上がり私を真っすぐに見つめる


「名前、あなたを0組へ編入とします」



白虎へ、宣戦布告。





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