Long・雪月花

□14.此処にいる理由
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心臓が早鐘を鳴らす
「こちら名前です」

しばらくの静寂
その後、私の声が聞こえたことへの返事が次々とやってきた


賽は投げられた
さあ、言うんだ、私。


「…私がインビジをみなさんにかけて、この場を突破するのはどうでしょうか」
私の声は震えていた


《はぁ?!おい新入り!!俺ら何人いると思ってんだコラァ!!》
《あなたの魔力が足りるとは思えません》
《俺も反対する。補助魔法ならレムが得意なんだ、あんたがやる理由がない》

ナイン、クイーン、エースと次々に声があがる



「……っ」

私はまだ、信用されていない

その事実が悔しくて押し黙ってしまった
どうしたら…


《まて。名前が自分で言い出したんだ。自信があるんだろう》
《このままでいるわけにはいかないしねぇ〜》
助け舟をだしてくれたのはエイトくんとジャックだった


《名前、できるのか?》


COMMに響いた、キングの声。
まるで私を値踏みしているようだった


私は…
私は、このクラスに配属された意義をここで示さなければならない。


失敗は許されない。

「…できます」


やるしかない。




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