Long・雪月花
□15.シュユ卿
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インビジはしっかりと機能した
私たちは皇国兵に気づかれずに正面階段に到着した
「ここからは3人1組で手分けして機密文書を回収する」
そう言ってキングがテキパキと組み分けをはじめた
私の心臓はどきどきと脈打っていた
役にたてたのだろうか?
存在意義を、示せたのだろうか?
「名前さん、ナイスです」
こそっと囁かれた声に振り向くとデュースが笑った
…よかった。
嬉しくて思わず笑みがこぼれた
「次、俺とジャックと名前で外縁部を回る」
「はい」
「は〜い!」
ここからが本番だ。
「連絡は常時COMMで取り合う。…解散」
デュースにありがとう、と囁いて私はその場を後にした
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