Long・Fatalism

□4th.Transition
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「身の回りで不幸がおこる女の子?」
「おう」
そう短く答えるとジタンは紅茶をすすった。
「熱っ!!…ダガーはどう思う?」
「どう、って言われても…」
そんな呪いなんて、あるのかしら。
聞いたことないわ。
「その子の気のせいじゃないの?」
「話を聞く限りそうでもないっぽいんだよ」
尻尾をゆらゆら揺らしながら紅茶を冷ますジタンは真剣なのか遊んでるのか、どっちなのかしら。
「いつも壊れそうに笑うんだ。オレは、助けてやりたい。…ほっとけないんだ」
そう言うジタンの顔は真剣だった。
「なんでもいいから、手がかりがあったら教えてくれないかい?」
「…分かったわ」
まったくしょうがないわね。
「サンキュー!やっぱりダガーは頼りになるな!」
にしし、と彼は笑った。
「でもね、ジタン?」
「ん?」
「こんな遅くに訪ねてくるなんて、びっくりするからやめてくれる?」
「ああ、悪い悪い!んじゃダガー、お詫びに添い寝して…」
「結構です!!」
ピシャリと言い放つと同時に、お城に24時の鐘が鳴り響いた。


Transition

(ココロが回る)





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