企画
□【2014斎藤生誕祭】新たな一歩を踏み出すために
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「お邪魔します。」
はじめくんはさっきまで勉強していたみたいで机の上は教科書や参考書で埋まっていた。
「どうぞ…突然なにかあったのか⁇大晦日に…」
座布団を用意してことんっと暖かいお茶を差し出してくれた。
「明日は何の日か知ってるよね⁇」
はじめくんは何があるかわからないというように小さく首を傾けた。
(かわいいなあ…もう)
「正月…だな」
「そうだけど…ほら…君の誕生日だよ」
「………」
しばらくなんのことか考えた後なんのことかわかったかのよに頷いた。もしかして自分の誕生日忘れてたの?
「それがどうかしたのか⁇」
「え…いや、君の誕生日だよ⁇」
「ああ…別に特別なこともないだろう⁇一つ歳を重ねるだけだ。」
特別なことだよ…はじめくん。
ゆったりとはじめくんの首に顔をうずめて耳元で呟いた。
二人の時だけの甘い声で…
「君の産まれた日をこうして一緒に過ごしたいんだ…だめ⁇…ねえ…」
「っ…」
多分耳まで真っ赤になっちゃってるんだろうな…
「こういうときは…」
「え⁇…」
最後の方が小さくて聞こえなかった…
「なんと…言えば良いのだろう…っと…」
「ぷっ…ははは…」
「なっ/////////笑うな‼︎」
だって必死に考えてくれるはじめくんが可愛くて…
ふわふわの髪に指を差し入れて軽く梳いた。
「ありがとうって…俺も総司と過ごしたかったって…言って欲しいなー」
「っ…そんなこと言えるか!/////////」
「はじめくんあったかいね…ぽかぽかしてきたよ」
「総司の方が暖かいと感じるが…」
足の間にはじめくんを座らせて後ろからぎゅっと抱きしめる。肩口に顔をうずめて…そしたら鼻腔をはじめくんの甘い香りが擽る。
「来年も…こうして2人でのんびりできるかな…幸せを感じることができるかな…」
「っ…約束はできない…が…心はいつでも総司のそばに…っとそう願っている」
振り向いてきて唇に触れるだけのキス、はじめくんからの軽いキス。
たまらくなって僕からもキスを送る。軽い触れるだけの少し擽ったいキスじゃなくて甘くて濃厚なやつ…
「んっ…はふっ/////////…そう」
苦しくなって少しだけ開いたはじめくんの唇の好き間から舌を差し入れる。
奥に縮こまっている舌に僕の舌を絡める。
甘い甘いキス…
「好きだよ…愛してる…言葉なんかじゃ足りないくらい…はじめくんが好きすぎて…離したくない‼︎」
感情が溢れてきてどうしようも無くなって情けないけど涙まで流してはじめくんの細い体が折れてしまうんじゃないかってくらい抱きしめて…
「総司…」
俯いていて顔は見えないけど多分はじめくんも泣いてる…
「必ず戻ってくるから…来年も再来年も俺の誕生日を一緒に祝ってくれるか⁇…俺も総司と離れたくはない…」
「もちろんだよ‼︎ずっと待ってるから…」
それからのことはあんまり覚えていない…二人でご飯食べてお風呂に入ったらそういう雰囲気になってどちらからともなく体を重ねた…。
いつどついた火は消えなくて何度も何度も何度も体を重ねた。
"今年もあと1分となりました‼︎"
テレビのカウントダウンを告げるアナウンサーが声を張り上げた。
「だって…君の誕生日まであと少しだね」
「ああ…」
シングルの二人では狭いベットに上半身だけ裸体でくっついていた。
"3、2、1…明けましておめでとう御座います‼︎"
「くすっ…誕生日おめでとう…はじめくん…生まれてきてくれてありがとう、僕の隣にいてくれてありがとう…これからもずっとずっと愛してるよ」
「俺も…愛してる」
来年も再来年もずっとずっとずっとずっと…君を愛し続ける。
例えどこにいたとしても心はいつでもそばにあるから…。
。