言の葉綴り 貴子

□うめみつき
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  うめみつき


ひとり歩く 畦の道
灯りだす 窓の光
天上には 朧の半月
ひとり歩く 宵闇の路


風が流れて 淡い香を運ぶ


春告げの花は
 薄闇を照らして
枝々の向こう
 ほの白い月の下

詩 言の葉を
 紡ぐがごとく
存外 きりりと
 ほころび香る


風が流れて 花びらが舞う


ひとり歩く 月下の道
響きだす 人々の声
足元には 泥濘の跡 
ひとり歩く 早春の路

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