孤独の果て

□三章
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『任務の内容は?』

「大名の暗殺とか言ってたなァ」


まぁ、俺がやるといっつも暗殺になんねーんだけどな。そう言う飛段の戦法は三刃の大鎌を使う攻撃。

黒麗は見たことが無いが、呪術も使うと聞いたことがある。

ザザッ


「ここだな」


如何にも大名など位の高い者が住んでいるような建物だ。

周りには警備の忍がざっと10人。


「あー、やっぱ俺ホント暗殺とかムリだわ!きょーこー突破!行くぜぇ!」


ペインはなぜ暗殺任務を飛段に任せたのか…とても謎だ。

密かにそんなことを思いながら飛段の後に続く。


「あの衣…暁だ!一歩もここを通すな!」


私警備隊の一人が声をあげる。

すると周りにいた警備隊は黒麗と飛段を囲むように行く手をふさいだ。


「ゲハハ!言っとくけど無理だぜェ。それ!」


黒麗の横で高笑い気味に相手を挑発する飛段。


「じゃ、黒麗!半分任せたぜェ!」


大声で号令をかける飛段は相手に大鎌を振り回した。


『じゃあ、ごめんなさい』


黒麗はそれだけ言うと素早く印を結び始めた。


『火遁 火龍炎弾』


ゴオオォオォ


「!?速いっ…う…ぐぁッ!」


炎が龍のようになり次々相手を襲う。


「ならば…水遁 水陣壁!」


相手は性質の優劣関係を利用し、水の壁で防いだ。


『防ぐだけじゃ、無理…』


黒麗が次の印を結ぼうとした時


「黒麗〜終わったかァー?」


後ろの方から間の抜けた声。

すると黒麗は印を結ぶために構えていた手を下に下ろした。


『霊遁…吸無生霊(キュウムセイレイ)』


スゥ…

そう呟くと残っていた忍は急に動くことを止めたかと思うとバタバタと倒れていった。

その光景に飛段は一瞬何が起こったのかわからず、目を点にしてポカンとしていた。




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