脱色's 夢

□言葉にすると
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君のその声に



瞳に



挙動に







全てに




心奪われるんだ。








どうかしてんだろう。







君の泣いた顔も



怒った顔も



笑った顔も






……その真剣な顔も





全てが愛しくて。







「可愛過ぎる」





なんて


呟いたり。






忙しいのは



わかってる。




お互いに理解してる。







「愛してる」




ちゃんと言わないと




忙しさにかまけて





忘れてしまいそうだから。





「忘れるわけない」って



君は言うだろうけど。








「阿近さん……」





「ん?」





「終わらないんです……





手伝ってくれますか?」








「ああ、喜んで」








何でも一人じゃ





無理があるよな。






意地っ張りな君が






手伝ってなんて言える奴は





他に居ないから。







嬉しい。




とか、言わねぇけど。







やっぱり




嬉しい事に変わりはない。






「阿近さん」





疲れた声に





「阿近さんが手伝ってくれたから




早く終わりました」




礼を言われて滲む





温かい何か。









頼まれ事は断れなくて





いつも貧乏くじ引いて





割りに合わない事やって





俺に



しょうがねぇなぁ






なんて言わせる君が






大好きで





愛しくて






どうしようもないくらい











愛してるんだ。








END

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