Trip梯

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こんにちは。成沢凪です。三歳になりやした。舌足らずが改善されてきて嬉しい今日この頃、私はいつもの演習場に行くために市場を歩いております。
因みに手元には巻物が三本。医療忍術応用・チャクラの形質変化・忍術大全集の計三本。いつもの木の根元で読もうと思って家から拝借してきました。

あ、何故私(三歳)が一人で外を歩いているかというと、この二年間で瞬身・影分身の術を習得し、通常の(幼いときに使っていた軽いものではない)忍具の扱いにも慣れ、体術もそれなりにできるようになったし一人でも大丈夫でしょ。っていう両親の決定のおかげです。やった!
こんな外見でも中身は十八歳。大抵のことは一人でできるんだけど(両親がいないときの家事は十八の私に変化してできるし)、やっぱり体は三歳児。両親は心配していつも私についていようとしてくれる。いや、嬉しいんだけど、一人になりたい時ってやっぱりありますよね。だから単独外出許可がでたのは非常に嬉しい。


「あら、僕!どうしたの一人で」

「(僕…?)あ、今からちょっと演習場に行こうかなって」

「偉いねぇ!そんな坊やにコレ、あげるよ!」

「(坊や……)ありがとうございます!」

「修行がんばるんだよー」

「はーい」


ひょいっと店の中から出てきたおばさんがコロッケをくれた。ので子供の最大の武器である天使の微笑みをかえしておいた。私も世の中を渡って行くためにいろいろ学んだのさ!大人は子供の笑顔に弱い!


しかし、坊やはないだろう坊やは。私は生物学上女だ。一応。

まあ確かに服装が男の子っぽいのは認めよう。膝上丈の半ズボンに黒のVネックTシャツ、その上に指の第一関節がギリギリ見えるぐらいの長袖のジャケット羽織ってるってカンジだしね。


「……まあ、いっか。」


コロッケくれたし。
しかも、別に男の子に見られてもあんまりこまんないよね。うん。気にせんとこー。



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