Trip梯

□03
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そんなこんなで演習場に到着。いつもの木の根元に座り、さっきもらったコロッケを頬張りながら巻物を開く。(あ、コレ美味しい。)
今目を通しているのは医療忍術応用。基礎は母が教えてくれたから次は応用。私のチャクラコントロールがちょっといいからって、もう母さんったら張り切っちゃって大変。あれもこれも教えてくれて、有り難いんだけど…なんていうか、最近母さんは私が(一応)三歳だってこと忘れてると思う。まあ父さんにも言えるけど。こないだ風遁教えてくれたし。

そういえばこないだのちっさい紙、チャクラの形質調べるやつだったんだなー。
あの時はわけわからず言うとおりにしてたけど。

確か切れ目入ってさらに濡れた気がするんだけど…、あれは二種類形質変化があるって思っていいのかな?


そんなことを思いながら巻物をさらにひらく。字を目で追っていると、風が頬を撫でて髪をさらっていった。巻物から目を離し、空を仰ぐと眩しいほどの青空が目に飛び込んできた。

天気いいなぁ……。こんな日にも勉強とか自分偉いわぁ…。

食べ終わったコロッケの包み紙をポケットに仕舞い、手を払う。再び巻物に目をやろうとした時、演習場の入口付近に人の気配を感じた。今は一人でいる気分だったのに残念。そう思いながら自分の気配を殺し、気配に背を向けるように木の影に体を移動させた。木の幹に体を預け、目を閉じて風を感じる。

これが間違いだった。数秒後、私の意識はすぐに途切れて眠りの世界に落ちていった。


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