空色の姫
□悪戦苦闘
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「ス、スゴイ…」
目の前の状況に感嘆の言葉が漏れた。
が、こんな危機的状況でも再不斬は笑っていた。
「…分かってねェーな、サルマネごときじゃあ、この俺様は倒せない。絶対にな」
狂ってしまったのかとも思ったが、何処か自信に満ちている。
「しかし…やるじゃねェーか!あの時すでに、俺の“水分身の術”はコピーされてたって訳か…。分身の方にいかにもらしい台詞を喋らせることで、俺の注意を完全にそっちに引きつけ、 本体は“霧隠れ”で隠れて俺の動きを窺ってたって寸法か」
饒舌に語る再不斬に嫌な予感がする。
「けどな…
俺もそう甘かぁねーんだよ」
カカシの背後に再不斬が現れると水音をたてて崩れる目の前の彼。
目の前の再不斬が水分身だと気付いた時にはもう遅かった。
なんとか大刀は避けたもののカカシは蹴り飛ばされ、
ザブーン!
大きな水音をたて、湖に落ちた。
すぐさま体制を立てなおそうとするが、足が重く上手く動かない。
異変に足元に視線を落とすと水が粘り気を持っていた。
「フン…バカが」
“水牢の術”!
水がカカシの体にまとわりつき出来た水玉に彼は閉じ込められた。
チャクラが大量に練り込まれている、そう簡単には抜け出せそうにない。
「ククク…ハマったな。脱出不可能の特製牢獄だ!!お前に動かれるとやりにくいんでな。
さてと…カカシ、お前との決着は後回しだ。…まずはアイツらから片付けさせてもらうぜ」
鋭い目がナルト達をターゲットに捕らえる。