白の双子
□第1Q
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彼女達は予定通り、いや予定外もあった。
それはここへ来るのにかかった時間。
本当なら10分もかからない筈なのに30分もかかったのだ。
さすがにこれには彼女達─白川奏とその双子の妹の白川彩も苦笑いしかなかった。
まあ、気を取り直してとバスケ部のテーブルに近づく。
「あの、入部したいんですけど…」
奏がバスケ部のテーブルにいる人に話しかける。
話しかけられて気付いた人は嬉しそうに二人に椅子に座るよう促す。
「じゃあここに名前と学籍番号とか書いてくれる?」
渡された用紙に必要なことを書いていく。
その人─丁寧に自己紹介をしてくれて名前は相田リコさんというようだ、リコさんはその間も色々な質問をしてくる、だが二人は気を悪くすること無くキチンと答えていく。
その中に
「二人は双子?」
そんな質問があった。
聞かれた二人は先程から答えていた調子で
「「はい」」
とハモって答えると、リコさんは笑ってさすがは双子と感心したようだ。
書き終わると私達は去っていった。