風詠み

□好きと嫌いとキライ
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「応接室」と書かれた札のある部屋のドアを開けると黒い革製のソファーに座っている少年がいた。
おそらく、コイツが雲雀恭弥だろう。
ディーノが自己紹介をするのを聞いて、アタシも名乗る。

「シオン・トレット。同じくリボーンの知人だよ」

アタシがそう言う。
するとヒバリはリボーンの知人だから強いんだと呟いてこう言った。

「僕は指輪の話なんてどーでもいいよ。
あなたを咬み殺せれば…」

若者って血の気多いよね。
ってアタシも若者だった。

そしてディーノとヒバリは何故か戦うことになった。
場所は屋上。
ディーノがくだらない昔話を話す。
ヒバリはそれを違う意味で取り、向かって行く。
最初はディーノが軽くあしらっているように見えたが、どうやらヒバリは手加減していたみたいだ。
本気を出すと言っていた通り動きが全く違う。
トンファーで相手の頭を狙うが避けられる。
それで終わりかと思った。
でも、そこからの切り返しがディーノの髪をかすった。

「へー…」

アタシの口からは思わず感嘆の声が漏れた。
中々やるなぁ。
ディーノもこうしてるとカッコいいんだけどな。
部下がいないとダメなのを除けばね。

だが、ディーノもやられっぱなしでは無い。
受け身だったが遂に自分の鞭でヒバリの攻撃を阻止した。

「お前はまだ井の中の蛙だ。
こんなレベルで満足してもらっちゃ困る。
もっと強くなってもらうぜ、恭弥」

ディーノの言い方が気に入らなかったのかヒバリはやだ、と一言言って攻撃を仕掛ける。
話している途中だったがディーノはそれも避ける。
全然話聞かないよね。
まっ

「それもアタシは好きだけど」

自分の意志で行動しててさ。
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