空色の姫

□金波銀波
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ザッというの音がこの雰囲気を破る。
二つの人影が先生へと襲いかかって、刃の付いた鎖があっという間に絡みつく。
私達は突然のことで訳が分からなくて動けなかった。

「一匹目」

かけ声で二つの影─おそらく忍は一気に鎖を引っ張った。
先生の身体が頭、腕色々な部位に別れ飛び散り、鮮血が宙を舞う。
ボトボトと先生だった部品は地面に落ちた。

「二匹目」

叫ぶ間もなくナルトの後ろで声がする。
今度は二人はお互いの腕を組み、鋭い鎖をナルトに向ける。

シュ

カッ

何か鋭い物が飛んで。
相手の鎖は木に刺さっている。
それは手裏剣でサスケが投げた物だった。

私は咄嗟に右足のホルダーからクナイを出し、手裏剣の穴に向かって投げた。
手裏剣の穴に刺さったクナイが杭になり、鎖はより強く木に刺さった。

サスケは相手二人が鎖を外れないことに手こずっている内に腕に着地し、二人同時に蹴りを入れた。

それぞれが引っかかっている鎖を諦めて外してサクラとタズナさん、ナルトの二手に別れた。
サクラ達の方へはサスケが。
私はナルトの方へ走って、クナイを構え庇うように相手と対峙した。

怖くて足が竦む。
でも、私が退いたらナルトが。
鋭く光る武器にギュッと目を瞑りそう。

相手は突然現れたカカシ先生によって締められていた。
先生が生きていたからなのか、急に力が抜けたからなのか、私はヘロヘロとその場に座り込んでしまった。
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