空色の姫
□落月屋梁
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船を降りて、私達は歩いてタズナさんを家まで送っている。
さっきナルトが何もない草むらに手裏剣を投げて皆をびっくりさせて怒られていた。
「そこかァー!!」
大きな声と同時に投げられた手裏剣。
また懲りずに同じことをして今度はサクラに殴られている。
私と先生で手裏剣の刺さった辺りに行くと一匹の兎が泡を吹いて固まっていた。
「ナルト!なんてことすんのよォ!」
「あーあ、可哀想に」
「そ、そんなつもりは…ゴメンよ、うさこう!」
私が兎に触れようと一歩進んだ時。
「全員ふせろ!!」
叫び声にも似たカカシ先生の命令。
理解する暇も無く私達は先生の言う通りその場にふせた。
何かが頭上を通過して起きた風が頬を撫でる。
その何かはどうやら木に刺さったようだ。
起き上がりその何かが刺さった木を見れば、その何か─私の身長よりも大きな刀の柄に人が立っていた。
先生が言うにはこの人は霧隠れの抜け忍で有名で名前は桃地再不斬というらしい。
ナルトがでしゃばって飛び出そうとしたのを先生は手で制し。
「邪魔だ、下がってろお前ら。こいつはさっきの奴らとは桁が違う」
そう言うと斜めに付け左目を隠していた額宛てに手をかけた。