浅夢

□小悪魔にゃんこ
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俺はミカサが好きだ。あの流れるような綺麗な黒髪と白い肌、整った顔立ちに心を奪われてからいつも目で追っちまう。

そうやって毎日毎日ミカサを見ていたら、嫌が応にも彼女の横にいる死に急ぎ野郎が目に入って腹がたつ。

…でも最近気づいたんだ。ミカサの隣にいつもいる、腹立たしいあいつとは別の、今までは気づかなかった小さな存在に。



ーーーーーーー



『ミカサぁ!』

「…?シャオ、そんなに走ったら危ない」


まただ。ミカサの取り巻きをしているアルミンやエレン(実際にはミカサとアルミンがエレンの取り巻きをしているのだが。)とは違って、いつも一緒にいるわけじゃないが。
今日もその小さな"生き物"はミカサに抱きつき頭を撫でてもらっている。


「……なあ、マルコ。あのミカサと絡んでるチビ、誰だ?」

「あれ?ジャン、知らないの?」

同期なのに…と笑うマルコに目を見開く。

(同期!?どう見ても年下のガキじゃねえか!)

死に急ぎ野郎の頬を突き楽しそうに笑っている少女はあまりに小さく(150ないかも知れねぇ)、クリクリのでかい目はお世辞にも大人っぽいとは言えなかった。

「彼女はシャオだよ。あまり積極的に出てくる子じゃないけどミカサに懐いてるみたいだよ?」

「……あんなやつ洗礼のときにいたか?」

あの鬼教官ならシャオの身長を見ただけでも「使えない」と怒鳴り散らしていただろう。しかしそんな記憶は一切ない。

「ああ、なんでもお兄さんが元訓練兵だったみたいで洗礼のこと知ってたんだって。で、めんどくさくて医務室でサボってたらしいよ?」

「はあっ!?」

そんなふざけたことがあっていいのか。

『? ミカサぁ、くすぐったいよぅ』

「!!?///」

楽しそうにはしゃぐシャオの頬に、ミカサが唇を落とした。

「な、な…なっ!!/// なんだよあれっ!!」

そのじゃれ合いも実は日常茶飯事だったらしく、マルコはなんでもない顔で「いつものこと」と言っていた。


確かに女子同士だと妙なじゃれ合いをすることはある。だけど…

だけど!!


「ムカつく。」

「え?」




羨ましすぎるだろおおおおっ!!!!!



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