浅夢
□愛しい君へ
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「………ん……」
後ろでマリクが身じろぎする。
どうやらこの体制のまま寝ていたらしい。
どおりで動かないと思った。
「………何がかわいすぎなんだぁ…?」
マリクが眠気眼で聞いてくる。どうやらさっきの叫びを聞かれていたらしい。
「…何でもないよ、ただマリクが甘えんぼで可愛いなって」
「あ? いい度胸じゃねぇか。
きしゃま…、犯すじぇ?」
何言ってんだか。そんなこと言ってもマリクの目はいつも以上に眠そうに微睡んでるし、抱き締める腕はどう考えても甘えている。
というか呂律が回っていない。可愛い。
私は自分の身体を半分後ろに向けると、マリクのウジャト眼が光る額にそっと口づけた。
「………きしゃま…」
私の気のせいでなければ、マリクの褐色の頬は微かに朱を帯びている。
「………」
マリクは悪態をつくことすら忘れて私の身体を抱きしめた。
「……マリク…可愛い。好き…」
私は自然に笑顔になるのを感じた。
世界中の人間が彼をなんと言おうと関係ない。
私が、マリクを愛してる。
それだけあれば生きていける。
私はそんなことを考えながらもう一度、まだ頭がボーッとしているであろう彼に、今度は唇に。
優しくキスを贈った。
end
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あとがき
意味分からん。
マリクを愛してる気持ちから暴走しました。←
誰か闇マ下さい。www