短編

□言葉が欲しい
1ページ/3ページ

「ねえ蓮二ー」


「お前がくだらない要求をしてくる確率、89%」


「酷っ」


「…で、何だ」




目の前で本を読んでいるのは、立海テニス部のレギュラーで私の彼氏である柳蓮二。クールビューティなデータマン。




「好きって言って」


「断る」


「ちょ、さっきから酷っ」


「そういうのは頼まれて言うものではないだろう」


「ちくしょう格好いいな」




もちろん期待はしてはいなかったけど、ここまでバッサリ切られるとは…。


私がむくれていると、蓮二はため息を一つついて言った。




「どうして急にそんなことを言うんだ」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ