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□小さな想い
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あるところに、一人の女の子と男の子がいました。


女の子と男の子はとても仲良しでいつも一緒にいました。

家の中でかくれんぼをしたり、外でどちらが一番きれいな泥だんごを作れるかを競ったり。
大きな木に登ったり、こっそり
となりの家のいちごをとって、二人で食べたりもしました。

とても楽しい、きらきらと輝く日々は、あっという間に過ぎていきました。
毎日が、とても幸せでした。



しかし、そんな日々は長くは続きませんでした。

男の子が遠くに引っ越すことになったのです。
悲しくて、寂しくて、女の子は沢山泣きました。
時間がせまっていくうちに、男の子は引っ越しの準備に忙しくなり、遊ぶ時間も少なくなってしまいました。


ある日、女の子は良いことを思いつきました。
自分の育てたお花を、男の子にプレゼントしようと思ったのです。
早速女の子は庭に花の種を植えました。

花はまるで女の子の気持ちに答えるかのように、すくすくと成長していきました。


そして男の子が引っ越すちょうど前の日に、きれいな花を咲かせたのです。
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