小説
□帰りましょう
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いつも青峰くんは僕の分のアイスまで食べてしまいます
「あっ!ちょっと!青峰くん!僕の分のアイスまで食べないで下さい!」
「いいじゃねーか!一口ぐらい!」
「青峰くんの一口は一口じゃないんですよ!」
「食い意地はってんな〜」
「青峰くんに言われたくないです…「あー‥ん」ってああ!もう…しょうがないですね、はい」
「ん、サンキュー!テツヤ!」
「いいですよ今度、バニラシェイク買って下さいね!」
「わーったよ♪」
こんな会話をいつもしています
まぁ青峰くんはちゃんとシェイク買ってくれますし、
何より
青峰くんが笑ってくれるのが
嬉しいからいいんですけど
―空はそろそろ夕時
―綺麗なオレンジ色に染まっています
「青峰くん」
「あ?」
「そろそろ帰りましょう」
「ああ」
君は言うと笑いながら
僕の手を握った
暖かい君だけのぬくもり
心地よくて
心が温かくなる――‥