始まりは突然に
□始まりは突然に
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次の日
(笠松さんの許可とったし今日行けたらさっそく行こうかなー。どーせ居残りしてそうだし)
お昼、カントクに言われ2年校舎に集合するとパンを買ってくるように頼まれた。
「あっ紬ちゃんは一緒に屋上で待ちましょう!」
何とかテツくんのおかげで買えたらしくみんなで分けっこし、大我は大きいパンをくわえていた。
その日の部活はカントクはIH予選の1回戦の相手を偵察しにいった。
カントクが帰ってきてから厄介な相手、テツくんが名づけたお父さんの情報を教えてもらい、その日は簡単に練習して終わった。
(結構早く終わったなー。よしっ。行くか)
早く終わったこともあり、今日も海常に行くことにした。
いざ海常について体育館につくと、明かりはついているが中を覗くと人がいなかった。
(あれ・・。今日は居ないのかな?)
「昨日の今日でまた来たのか。」
いきなり声をかけられ振り向くと笠松さんがいた。
「こんにちは。はい。でも誰もいなかったので、今日は居ないかと思いました。」
笠松さんは私を体育館の中に入れてくれた。
私は邪魔にならないように隅っこに座ることにした。
「オレがいなかったらどうするつもりだったんだよ」
「いなかったらって考えてなかったです。いると思ってましたから。」
私の答えになんだそれと言いながらシュート練習を始めた。
(笠松さんのフォームやっぱ好きだな。)
私がじーっと見てると
「ワリぃ。あんまじっと見られると落ちつかねぇ。」
「あっそーですよね。すみません。」
私がどこか別の場所でこっそり見ていようと立ち上がると
「あー違う。大丈夫だ。そこに座っておいてくれて大丈夫だ。」
何が言いたいのかよくわからないがとりあえず座っていていいと言われたので座る。
「ワリぃ。オレ女子が苦手なんだ。」
「知ってます。」
私が即答するとなんで知ってるんだって顔をして私の横まで来て座った。
「前からオレを知ってるって感じで昨日も話してたよな?どこかで会ったか?」
シュート練もやめて話をしてくれようとしたので、私も素直に話す。
「はい。って言っても私は話したことないので覚えてないと思います。」
よくわからないという顔をしている。
「話。長くなってしまってもいいですか?」
「あぁ・・・。」
(あっでも・・・。)
私が話出さないから不審に思ったのかこちらを見る。
「あの。もし練習終わりでしたら着替えてきた方が。汗かいててそのままだと気持ち悪くないですか?」
笠松さんに着替えてくるから待ってるように言われた。