其ノ壱

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静寂な闇の中で足音がよく響く。





「―――伝令です。交代の刻限は・・・・」





現在・・・新選組は二条城の警護に来ている。





私は千鶴ちゃんの護衛役なので、彼女の伝令に付いて回っている。(←走ってる?)





「今頃、近藤さんたちは偉い方々にご挨拶しているんでしょうか?」




2人で一旦休憩をとっていると、千鶴ちゃんが小声で聞いてきた。




『そうだね。挨拶するのも大変なんだよ。礼儀正しくしないといけないからね。』





私も昔は、よく女王陛下に謁見していたっけ・・・




「・・・・私も、お勤め頑張らなきゃ!!」



小さく、気合をいれる彼女を見て顔が綻んだ。



『あまり、無理しちゃダメだよ?』




そっと、彼女の頭に手を置いて優しく撫でた。









――――――――――――――






『―――――!!!千鶴ちゃん、そのまま!!!!』




私はとっさに彼女の前に出て、双剣を構えた。





「―――!?黎音ちゃん?どうしたんですk・・・・・・!!!!!」





千鶴ちゃんも気がついたようだ。



さっきから、似た気配がしたと思った。



「・・・・あなた達は・・・」



千鶴ちゃんが、私の背後から恐る恐る屋根に立っている3人に声をかけた。







「ほぉ、然程鈍いというわけではないようだな。」



月光に照らされて金髪の男が話しだした。
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