[Aoex【Dream】]

□Blue. 05
1ページ/2ページ


「うわ…。」


ドアを開き、視界に広がったのは色とりどりの廊下。

思わず漏らした声を抑え、一年生の授業が行われる教室へ向かう。

ぎい…と軋む古い扉を開けた。

私の他に来ている塾生は…7人?

とりあえず、一番前の真ん中の席に座る。

塾生はこれで全員だろうか。

それにしても特徴的な人ばっかりだな。

とさか、坊主、ピンク頭に、フードを被った人、パペット人形を持った人。

女の子たちは普通そうだな___。

後で声掛けてみよう。

そんなとき、扉の開く音がした。

振り替えると、青っぽいけど茶色の髪、綺麗な青い瞳を持った男の人が入ってきた。足元には__メフィスト!?

何で彼があそこにいるのか。しかも犬で。

犬メフィストが男の人に何やら耳打ち。

座った席は___私の隣。

「__初めまして?」

声をかけてみた。

「…!?」

驚いた顔された。

私の顔にゴミでもついてるか?

「私の名前は安田しおり。よろしくね…?」

「しおり…」

「?」

いきなり名前で呼ばれて正直びっくりした。

「しおり…俺、覚えてる…わけねーよな、ハハ…。」

「………燐……?」

「えっ___」

彼の笑顔が、幼い子供とかさなった。

「燐…だよね…?」

「……ああ」

「「なんで此処に…?」」

見事にハモった。

「…ふっ、はははは!やっぱり性格燐だ。声変わってるし身長伸びてるし、気づかなかったよ…」

「俺はすぐわかったぜっ」

ふふん、と鼻高々という感じの燐を見つめてると

「はーい静かに」

どうやら先生が来たらしい。

「席についてください、授業を始めます」

燐が吹いた。

「はじめまして、対・悪魔薬学を教える奥村雪男です」

え、?

雪男…ってあの雪男?

「ゆきお????」

「はい雪男です。どうしましたか?」

「や…どど、どうしましたかじゃねーだろ!お前がどうしましたの!?」

あの雪男が先生…。

「燐、日本語おかしいよ…?」

雪男は一瞬こっちをみてはっとした感じだったけど、すぐもとに戻り、

自分について話始めた。

私も正気に戻り、多分無事に授業が始まる。

「___まず、まだ魔障にかかった事のない人はどのくらい居ますか?」

三人、か…。

「ではまず最初は魔障の儀式から始めましょうか。」

雪男が準備を始めた時、

「おい!」「なんですか?」「___!___」

声が小さくて聞こえない…

「ふざけんな!」

ドン!と燐が教卓を叩く。雪男は至って冷静に準備を進める。

「なんで俺に言わねーんだ!」

ぱりん。

「え、あ…!」

私が言ったのとほぼ同時に小鬼<ホブゴブリン>が現れた。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ