[Aoex【Dream】]
□Blue. 05
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「うわ…。」
ドアを開き、視界に広がったのは色とりどりの廊下。
思わず漏らした声を抑え、一年生の授業が行われる教室へ向かう。
ぎい…と軋む古い扉を開けた。
私の他に来ている塾生は…7人?
とりあえず、一番前の真ん中の席に座る。
塾生はこれで全員だろうか。
それにしても特徴的な人ばっかりだな。
とさか、坊主、ピンク頭に、フードを被った人、パペット人形を持った人。
女の子たちは普通そうだな___。
後で声掛けてみよう。
そんなとき、扉の開く音がした。
振り替えると、青っぽいけど茶色の髪、綺麗な青い瞳を持った男の人が入ってきた。足元には__メフィスト!?
何で彼があそこにいるのか。しかも犬で。
犬メフィストが男の人に何やら耳打ち。
座った席は___私の隣。
「__初めまして?」
声をかけてみた。
「…!?」
驚いた顔された。
私の顔にゴミでもついてるか?
「私の名前は安田しおり。よろしくね…?」
「しおり…」
「?」
いきなり名前で呼ばれて正直びっくりした。
「しおり…俺、覚えてる…わけねーよな、ハハ…。」
「………燐……?」
「えっ___」
彼の笑顔が、幼い子供とかさなった。
「燐…だよね…?」
「……ああ」
「「なんで此処に…?」」
見事にハモった。
「…ふっ、はははは!やっぱり性格燐だ。声変わってるし身長伸びてるし、気づかなかったよ…」
「俺はすぐわかったぜっ」
ふふん、と鼻高々という感じの燐を見つめてると
「はーい静かに」
どうやら先生が来たらしい。
「席についてください、授業を始めます」
燐が吹いた。
「はじめまして、対・悪魔薬学を教える奥村雪男です」
え、?
雪男…ってあの雪男?
「ゆきお????」
「はい雪男です。どうしましたか?」
「や…どど、どうしましたかじゃねーだろ!お前がどうしましたの!?」
あの雪男が先生…。
「燐、日本語おかしいよ…?」
雪男は一瞬こっちをみてはっとした感じだったけど、すぐもとに戻り、
自分について話始めた。
私も正気に戻り、多分無事に授業が始まる。
「___まず、まだ魔障にかかった事のない人はどのくらい居ますか?」
三人、か…。
「ではまず最初は魔障の儀式から始めましょうか。」
雪男が準備を始めた時、
「おい!」「なんですか?」「___!___」
声が小さくて聞こえない…
「ふざけんな!」
ドン!と燐が教卓を叩く。雪男は至って冷静に準備を進める。
「なんで俺に言わねーんだ!」
ぱりん。
「え、あ…!」
私が言ったのとほぼ同時に小鬼<ホブゴブリン>が現れた。