「俺の子を孕むか、俺の血肉となるか、選べよ」
□悪魔の囁き〔9〕
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「どうなんだよ」
「そんな…違いますよ」
震える声で否定をすると、肩をグンッと捕まれて押し倒された。
背中にフワフワの布団を感じた。
覆い被さるようにして、リイルさんがキスををしてくる。
「ん…んん…」
彼が舌深く入れてきて、息苦しくなる。
縦横無尽に動く舌に、体から力が抜ける。
んん…だめ、リイルさん。
「…なあ、知ってる?」
「…ふ、え?」
1度唇を離したリイルさんが、私の目の奥に入ってくるような…。
そんな風に錯覚してしまうほど、私の目をジッと覗きこんでくる。
不敵な笑みを浮かべて、私に囁く。
「口の中にも、性感帯があるって知ってるか?」
そう言って私の顎を指先ですくい、唇を少しだけ開けさせて再びキスをしてくる。
性感…帯?
真っ白になる頭の中で、うっすらとその言葉が浮かんできた。
でも、それすら消されて。
「んっ、ふんぅぅ〜っ」
彼の長い長い蛇のような舌が、奥歯に、歯茎に、私の舌先に。
絡めるように、這うように苛めてくる。