「俺の子を孕むか、俺の血肉となるか、選べよ」

□悪魔の囁き〔2〕
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魔界は600年に1度の、魔王が変わる年になった。



魔界の王、つまり魔王になるには、ある基準を満たさないといけない。



知性

魔力

身体能力

器量

ルックス



そして……。



「繁殖力、ですか…」


「そう、この6つが揃って、初めて魔王を継承できることになるんだ」



リイルさんは真っ赤な飲み物をすすりながら、ため息をついた。



ここはダイニング。


先ほど(私が台所で使い勝手がわからなくてウロウロしていると、10分くらいしてから、リイルさんがやってきた)、水回りや火の使いたかを教えてもらった。



とりあえず蛇口から水が出てきて良かったよ。



冷蔵庫の中が、今リイルさんが飲んでいるものみたいな飲み物ばっかりで、ゾッとしたけど。



私は真水をすすった。



そして、リイルさんから、事のあらましを教えてもらっている。



そもそも、私が選ばれる羽目になった、大元の理由。



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