「俺の子を孕むか、俺の血肉となるか、選べよ」
□悪魔の囁き〔7〕
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街から無事帰ってきたのも束の間。
私は毎日机に向かって勉強漬けだった。
人間界にいた時でも、こんなに辛かったことはなかった。
サボりたい。
だけど……。
「おら、手ぇ止まってんぞ」
すぐ脇にいる鬼教師が怖すぎる。
…なんかさ、うん。
リイルさん、手に何かおかしなものを持ってる。
そして、服装…軍服?
これは…、鬼教師ではなくて、鬼教官?
「うーん…まぁまぁだな。前よりは良いけど。あと1週間ベストを尽くすだけだな」
「はい………ぅ」
私は机に伏せながら、チラリとリイルさんが手に持ってるものを見る。
…ムチ?
いや、うん。
リイルさん、なにコスプレしてるんですか?
まさか彼にそんな趣味があったなんて…。
でも…、似合いすぎて、格好いいし。
「…なんだよ」
「いえ……」
これでメガネもあったら……おっと!
私にもこんなマニア心があったなんて…。
でも…、足が長いし、スラッとしていて。
端正な顔立ち。
きゅん……。
………。
『きゅん』!?