「俺の子を孕むか、俺の血肉となるか、選べよ」
□悪魔の囁き〔12〕
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――――……‥
―――…‥
「…………」
「…………」
ち、沈黙が……。
そして、その沈黙を突如打ち破ったのは、リイルさんだった。
「メセ、一体どういうことだ」
「………」
問いかけられた当人、メセはプイッと唇を尖らせた顔を横にして。
「だって最初に誘ってきたのは、あのメスだし」
「いや、そこじゃねーよ。お前、なんで人型の体型してるんだよ」
そう。
私とリイルさんの目の前にいる可愛らしい顔をした少年は、私が召喚したあのメセなのだ。
いや、私もリイルさんも、まだ完全に信じきっていないけど。
「欲望が爆発すると、行為をするために体型が変わるんだ」
「んなの俺でも聞いたことねーぞ」
「当たり前じゃん。だって知れ渡っていたら、誰も俺ら種族を喚び出さないよ」
生意気な口調でそう説明したメセは、ニコッと笑って私の隣にやって来た。
「アイコさんは無理矢理しないよ。だってまじないが痛そうなんだもん。
だからさ、リイルの子ども産んだ後に俺の子ども産んでね?」
「…………」
目眩がした。