「俺の子を孕むか、俺の血肉となるか、選べよ」

□悪魔の囁き〔4〕
2ページ/16ページ

「………」


「ん?どうした?」


「あっ、いや、あ!の、喉が乾きました」


「俺をパシるのか?ま、いいけど」



リイルさんは膝を曲げていた長い足を伸ばし、立ち上がって部屋から出ていった。



危ない!

何気なくリイルさんの腰を見てしまっていた。



腰って、あんなに動くものなんだ…。



1人で勝手に恥ずかしくなって、布団を鼻までもってくる。



布団に潜ったり入ったり、私忙しいな…。



とか考えていたら、リイルさんがマグカップを持って部屋に戻ってきた。



目が合って、少し頬が熱くなる。

う、わ。

私、リイルさんのこと意識してる!


落ち着け!
落ち着け私よ!!


ドキドキしながら、水が入っているマグカップを受けとる。



…あんなことをされて、怒りが収まりかけている自分に怒りを感じる。


私、バカじゃないのかしら!



渇いている喉に、一気に水を流し込む。

ぷはーっ。



「ありがとうございました!」



リイルさんにマグカップをつき出すと、彼は困った感じの笑顔を見せた。


そんな表情、今まで見たことなくて…。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ