「俺の子を孕むか、俺の血肉となるか、選べよ」
□悪魔の囁き〔4〕
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「………」
「ん?どうした?」
「あっ、いや、あ!の、喉が乾きました」
「俺をパシるのか?ま、いいけど」
リイルさんは膝を曲げていた長い足を伸ばし、立ち上がって部屋から出ていった。
危ない!
何気なくリイルさんの腰を見てしまっていた。
腰って、あんなに動くものなんだ…。
1人で勝手に恥ずかしくなって、布団を鼻までもってくる。
布団に潜ったり入ったり、私忙しいな…。
とか考えていたら、リイルさんがマグカップを持って部屋に戻ってきた。
目が合って、少し頬が熱くなる。
う、わ。
私、リイルさんのこと意識してる!
落ち着け!
落ち着け私よ!!
ドキドキしながら、水が入っているマグカップを受けとる。
…あんなことをされて、怒りが収まりかけている自分に怒りを感じる。
私、バカじゃないのかしら!
渇いている喉に、一気に水を流し込む。
ぷはーっ。
「ありがとうございました!」
リイルさんにマグカップをつき出すと、彼は困った感じの笑顔を見せた。
そんな表情、今まで見たことなくて…。