Lunatic
□第二話
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しばらく歩くと山小屋みたいな家の前に少女が、その身の丈ほどの大きさの手裏剣らしき物の手入れをしていた。
「久しいな、レイン。作業中のところすまない」
「うん?おぉ、久しぶりだねぇ。隣の可愛いレディはどちら様?」
「月の女神ルナだ」
「その子が例の!よろしくね!!」
「え、女神?女神ってなんだ??」
少女はルナの手を握って腕をぶんぶん振る。
思いついたようにに手をパッと放すと、山小屋のなかにルナたちを招き入れた。
「いや、私はいい」
「ん〜?なんでー?」
「明日の朝には彼処に着かなければならん。それには今から出なければ間に合わんのだ。しばらくしたらまた戻ってくる」
「なるほどー、わかったよ〜」
「それまでお前にはルナの術の習得に手伝って貰いたい」
「もしかして修行…」
レインはサディスティックな笑みを浮かべていた。
「アイアイサー!それじゃあルナちゃん、しばらくよろしくね♪」
「あい…」
「では、頼んだ」
「え、ちょっとあんた!」
「いってらっしゃ〜い」
こうして、出会ったばかりの少女と二人きりの夜を過ごすことになるのだった。