Lunatic

□第三話
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ルナは徹夜することが初めてで、歩くことがおぼつかないほどだった。

「大丈夫?もうすぐ着くからね!」
「……」

山小屋に着き、ドアを開けるとリビングには昨夜出かけた青年が居た。
それを目にするのを最後にルナはとうとうぶっ倒れた。

「ルナ!?」

* + * + * + * + * +

ルナが目を覚ますと、そこは自分の部屋だった。
小さなテーブルには作りたてと思われるサンドウィッチが置いてあったので、ありがたく頂戴した。

「あ、案外いけるな」

と、偉そうな口ぶりで平らげた。時計を見やると昼の2時を回っていた。

リビングに行ってみるとレインと青年がなにやら真面目な顔で(青年の方は普段通り)話し込んでいたので、いたずら心で盗み聞きしてみた。

「んで、それが媒体ってわけなのねー」
「あぁ。後は入れ物とルナの力が揃えばいい」
「入れ物かぁ。何が最適なんだろ?」
「アストに連絡は取れないか?」
「おお、その手があったね〜。試練を受けに行くついでにでも聞いてみるよー」
「すまないな、頼りきりで」
「いいってことよー!」
「…ルナも、巻き込んですまない」
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