BLEACH 零

□出会い…(陸人編)
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三人の生活が徐々に慣れてきた年の最初の冬。




『出会い…(陸人編)』



〜隊首室〜



三人はソファに座り昼食後の紅茶を飲んでいた。

「今日も外は寒いですね」
「ええ、私は寒いのが苦手ですから冬は嫌いです」
「私は好きです この冷たい空気が好き 薫は?」
「俺は寒いよりかは温かい方がいいです」
「私は…!」

スッと顔色が変わる香姫を見て立ち上がる二人。

「薫、仁、大虚三地区同時です 行きましょう…」

香姫は執務室の隣に行きすぐに解錠した。現世へ向かう途中、右に薫、左に仁…と、別れる。

そして、香姫が向かった先は流魂街だった。




〜流魂街〜



「……」
「?」

香姫がつくとそこには斬魄刀を手にした男の子が立っていた。

「貴方が大虚を倒したの」
「! だっ誰だ!?」

男は突然横に現れた香姫に刀を向ける。

「失礼しました 私は死神の紅院香姫です 貴方は?」
「お前死神…へぇ、死神がわざわざ流魂街に何の用だよ!」
「大虚を倒しに来ました」

くってかかる男に対しあっさりと答える香姫に男はもっと声を荒げた。

「なっ! そんなあっさり言うな!」
「それより貴方は…生徒さんですか」
「はぁ? オレはここに住んでんだよ」
「ではまだ通っていないのですね」
「何の話しだよ つーか、お前話しにくいな」

男は馬鹿らしくなり刀を下ろしてため息をつく。

そんな二人のやり取りの間に、麗奈の配下が二人を見つけて向かっていた。

〈ラッキー!美味しそうな二人を発見!!〉
〈ロコ、少し静かに…〉
〈マゴは見てろよ 俺の獲物だからな〉

トッーーー

陸人は突然香姫に押されてふらつき地面に転ぶ。陸人が地面に膝がつく前に、先ほどいた場所と香姫との間に大きな亀裂が走った。

「な…!?」

陸人は自分がもし香姫に押されていなければ死んでいたと確信する。

〈へぇ、勘がいいね?女ぁ〉
〈ロコ油断するな〉

上から見下ろした姿で現れた麗奈と同じ格好の二人組は笑いかけた。
香姫は上を見上げて話しかける。

「麗奈の手下ですか?」
〈あ? 知ってんのか なら話がはええ! 俺はエル・ロコ 貴様等を殺す!!〉
〈私はエル・マゴ〉

とりあえず邪魔そうな奴らだと判断した陸人は舌打ちして立ち上がり上を見上げて始解した。

「蝋梅 速」
「すごいです…」

目を輝かせて男を見る香姫。

「お前、アイツ等はヤバい 邪魔だから下がってろよ!」
「?」
「死にてえのかよ!」
「心配してくれてありがとうございます でも、心配要りません」

香姫はさっきまで押さえていた霊力を解放する。

「な!!」
「アレは私の敵です すみませんが危険ですので離れていただいてよろしいですか?」

〈何グダグダ言ってんだ! どうせ二人まとめて死ぬんだ! かかってこいよっ!!〉
「あ? てめぇは黙ってろ!!」
〈ああ!!?〉
〈ロコ、早くしてよ〉
〈言われなくても…いくぜっっ!!!〉

ロコは上から刀を振り下ろした。
香姫と陸人も口論をやめて刀を構えて攻撃に備える。

周りに何もない林で戦いは始まった。




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