BLEACH 零

□それぞれの見方…
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雪がちらほら降っている日のこと


少しずつ…雪のようにわだかまりが溶けていく



『それぞれの見方』





陸人が入ってきて二週間が経とうとしていた。
四人はまだぎこちなく、家でもあまり四人でいることはなかった。

日中は香姫に連れまわされていたので薫と仁と話す機会がなく、久しぶりに会えば薫は陸人に色々教えたがるのだが嫌がり、さらに仁は小さい事にも妙に突っかかってくるのでよく口論していた。

家では食事以外一人になりたいと思う陸人。





〜執務室〜



「任務です」

香姫は扉の前で言うと薫と仁はすぐに立ちあがり香姫の後ろに付いた。

そして香姫は執務室の隣の部屋で解錠。四人は駆け足で目的地に向かう。




〜現世〜



任務内容は大虚の退治。

香姫は陸人に倒すよう命令をして、三人はその場に残り様子を見守った。

「大丈夫ですか?」
「陸人なら大丈夫です」
「最近の上達ぶりは霊圧で分かりますが、まだまだ荒いですね」

ちょうど技を出そうとして止めた陸人の姿を見ながら薫は笑う。

「陸人の成長は目を見張るものがあります 日毎開花していく姿を見ていると、私ね、すごく楽しいのです」

嬉しそうに満面の笑みを浮かべた。その笑顔に薫はそうですかと、微笑する。

〈発見〉

その時、香姫達の宙に突然現れた麗奈の手下。三人は現れた瞬間に斬魄刀を抜き構えた。

〈私の相手は三人? いえ、もう一人いるわね〉

クスクス笑いながら女は答えた。

「ここは俺と仁が引き受けます 姫は陸人を!」
「必要ありません」
「?…」

陸人は大虚を倒して姫の横に瞬歩で現れる。

「薫、仁、アレは任せます 陸人は下がってて」
「「はっ」」

そして、薫と仁は宙にいる女の前に立った。

「射ろ 神無月」
「責めろ 鷺草」

初めての二人の始解に陸人はジッと見ていた。
香姫は二人よりも周りを気にして霊圧を確認する。

「どうした?」
「いえ…何だか嫌な予感がして…」

二人の事は信頼しているのだが、周囲の霊圧が微妙にズレている事を心配していた。





〜空の上〜



「零番隊副隊…〈あ〜、やめてくれる? 名前聞いても関係ないし〉
「そうか…では」

薫は瞬歩を使い相手の後ろから刀を投げた。

〈キャア!…なんてね〉

薫の攻撃はすり抜け、女は笑いながら薫の方へと振り向いた。
だがその上から仁が斬りつける。

「はっ!」
〈だか…ら〜〉
「「!!」」
〈ねっ?分かる?〉

女は仁が完璧に真っ二つにしたのだが、その幻影だけが残りバチバチという音と同時に何もなかったように元通りになった。




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