etc…

□ハッピーデイズ
1ページ/9ページ




春の日差しは暖かく



何もかも優しく包む







『ハッピーデイズ』





―――朝



「姉さん、何かいいことでもありました?」

学校へ行く為に2人が家から出て門へと向かう途中、ハナビが尋ねてきた。


「え?」

「最近、とても楽しそうですよね」

「そ、そうかな? でも、うん楽しいよ」

ふふふっとハナビが可愛いことを聞くなぁと思って、笑って答える。


「そうですか……姉さん」

「なにハナビちゃん?」

「好きな人できました?」

「えっ?」

ヒナタは普通に驚いて聞き返してしまう。


「あ、いえ何でもないです それではいってきます(よかった!…そういうことじゃないんだ)」

ハナビはにこりと笑って、1人門の外へと嬉しそうに走って出て行った。


「ハナビちゃん?」

朝から驚きながらも、ヒナタも門の外へ出た。


「ヒナタ」

「ネジ兄さん、おはようございます」

門を出るとそこには待っていたネジが立っており、ヒナタはにこりと笑ってネジの隣に並び歩き始める。


「おはよう 先ほどハナビ様がお一人で出て来たが、どうかしたのか?」

「え? あ、いえ、私の支度が遅かったので先に……」

さっき言われた一言を思い出して、どう言えばいいのか分からずヒナタは焦りながらもネジに説明した。


「そうか 今日は委員会があるから一緒に帰れない すまないが先に帰ってくれ」

「あ、はい 分かりました 生徒会って大変そうですね」

「ああ、まあな……その、今週の土曜日は予定はあるのか?」

ネジが聞いた時、ちょうど突風が吹く。
ふわりとヒナタの長い髪がなびいて顔に髪がかかったので、ネジがそれを優しく取り払ため立ち止まる。


「っ……、すみません」

ヒナタはネジの顔が近くてもあまり驚きはせずに平然としていた。
ネジは少しどきっとしながらヒナタの髪を耳にかける仕草をしつつ名を呼んだ。


「ヒナタ」

「はい?」

「俺は「ヒナタ おはよ」

そこにシカマルが後ろから話しかけ、ネジはチッと舌打ちをしてヒナタから手を離した。
ヒナタは後ろを向いてにこりと笑って、挨拶をした。


「ネジ先輩もおはよッス」

チラリと見てシカマルは一応挨拶をする。


「ああ」

不機嫌そうに言うネジ。
ネジはヒナタに声をかけて歩き始めた。
しかしヒナタがシカマルを呼び、3人で並んでバス停まで向かう。





〜スクールバスの中〜



「シカマル君、チョウジ君は一緒じゃないの?」
ヒナタとシカマルが一緒の椅子に座り、ネジは仕方なく前の椅子に座っていた。


「あいつは朝遅いからよ 俺は母親がうるせーから、メンドクせーけどこの時間」

シカマルが苦笑いする。




次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ