REBORN!

□tonnato
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〜学校・昇降口〜



ツナは靴を履き替えて外に出ようとした瞬間…

「ぶっ…」

目の前の人の背中にぶつかる。


「?」

「ご、ごめん…っ!! ヒバリさん!?」

顔を抑えながらチラッと相手を見たが、見た瞬間、ツナの顔は驚きの顔に変わる。

ヒバリはクルッと振り向きツナを見る。


「ぶつかってすみませんっ」

「一人かい?」

!「…?」

ツナは質問の意味が分からなかったので、首を傾げる。


「何、聞こえなかったの? 一人かどうか僕が聞いてるんだけど」

「あっ…はい! 獄寺君はダイナマイトの仕入れに行ってて、山本は野球部の泊まり込み合宿ですから」

「そんな事まで聞いてないけど」

「す、すみません」

「……」

ヒバリはジーーッとツナを見る。


(恐っ…)

(相変わらず細いな……抱きしめたら折れそうだし…)

「…っ、あの」

「何?」

「良かったら俺の家に遊びに来ませんか? ヒバリさんの好きそうなお茶があるんです」

「ふ〜ん……僕は綱吉と違って忙しいんだけど?」

「あ…すみません、それじゃあ仕事頑張って下さい」

ツナは頭を少し下げて帰ろうとヒバリの横を通る。


「…行かないとも言ってない」

ボソッとヒバリは言った。


「え?」

ツナには聞こえなくて、立ち止まりヒバリを見上げる。


(……可愛い)

「ヒバリさん?」

ペロ――


「ひゃっ!!」

ヒバリは顔を近づけてツナの首筋を舐めた。
ツナは驚き、口をポカンと開けながらヒバリを見る。


「じゃあね 綱吉」

「う…あ……」

ヒバリが少し微笑んでから立ち去る中、ツナだけが顔を真っ赤にして昇降口で立ちすくんでいた。




――――――――――



〜家〜


学校から帰って、ツナはリボーンがいなかったので、勉強は後にしてずっと出来なかったゲームを楽しんでいた。


ピンポーン――


初めてまだ数分。

チャイムが鳴らされ、ツナはゲームをしていた手を止めて、(めんどくさいな)と思いながらも玄関のドアを開けに行く。

ドアを開けた瞬間……綱吉は目を丸くさせた。
宅配便の人だと思っていれば、全く違う、玄関を開けたそこにはあの骸と同じ槍をしっかりと握った可愛い女の子がいた。

「ボス…」

「どどどどうしたの?」

ツナは驚きながらクロームに尋ねる。


「骸様が…「綱吉くんと交友を深めなさい」…って」

「そ、そうなんだ…」

意味は分からないがとりあえずホッとするツナ。


「…ダメ?」

「ゔ‥」

じーっと見つめるクロームにドキッとしてしまうツナ。


「えっと…ほら、上がって」

「ありがとう」

クロームが玄関に入り靴を脱ぐ。


「そういえば、いつもの2人は?」

玄関を閉めながら聞くツナ。


「犬と千種は…「ダーレが行くか」「めんどい」……だって」

「そっか‥(よかったぁ〜〜あの2人まで来てたら、きっと家がめちゃめちゃになっちゃうよ)」

「ボス?」

廊下で立ち尽くすクローム。


「あ、ごめん…オレの部屋に行こ」





〜2階〜


クロームを机の前に座らせて、ツナは部屋を見渡す。


(散らかってる‥よな……)

「ボスの部屋…きれい」

「は?…あはは、お世辞はいいよクローム」

苦笑しながらツナは散らかっていた服やゲーム、お菓子を片付ける。


「…手伝う?」

「大丈夫だよ 座ってて」

ツナはニコッと笑って、せっせと片付ける。


「…」

「ふぅ」

一段落したので、ツナもクロームの前に座ったのだが…。


「…」

「…」

「(気まずいな…)…あ…クロームは何飲みたい? ジュース持ってくるからさ」

「私は………いらない」

「そ、そう?…でも、ちょっと待ってて」

バタバタと下に降りるツナ。




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