REBORN!

□caro
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伝えたい気持ち


でも、今は…



『caro』



「‥何か用?」

ツナは学校帰りの道で、誰もいない後ろを振り向いた。


「クフフ ばれていましたか?」

笑い声とともに、骸が曲がり角から出てくる。


「お前なぁ‥用があるなら普通に話しかけろよ!! 後ろから殺気出されるの怖いんだぞ」

ツナは少し怯えながら骸に言った。


「すみません、ほら、学校の前で待っていてはうるさい犬がたくさんいますから話しができないでしょう?」

骸はツナに近づきながら話す。


「はあ?」

ツナは「何言ってんだ?」と骸に笑いかける。

(こちらはあまり笑えないんですよ? あなたの番犬はたくさんいますから‥)

骸はそんなツナを愛しそうに見つめる。


「それで、本当に何か用でもあるの?」

「はい デートのお誘いに来ました! 明日の予定はありますか?」

骸はニコッと笑って尋ねる。


「予定はないけど…それより、デートって何だよっ!!」

ツナは普通に突っ込みをいれる。


「? 2人で出かけることをデートと言いませんか?」

「それは、そうだけど‥」

「それとも僕と出かけるのはお嫌ですか?」

骸は悲しそうにツナを見た。


「イヤとかじゃなくて‥デートって言うからさ」

ツナは困ったように苦笑いする。


「クフフ 綱吉くん、何か期待しているのですか? デートという言葉にそこまで反応してくださるなんて」

骸はニコッと笑って言った。


「なっ!! 別にそんなんじゃないよ」

「とりあえず明日はお暇なんですよね? 朝10時に家の前に迎えに行きますから、用意しておいてくださいね」

「オイ‥むく「では明日に」

骸はツナの返事を聞かずにその場からすぐに去って行った。


「ったく‥」

ツナは少しため息をついたが、顔は困ってはいなかった。





ーーー次の日



「おはようございます 綱吉くん」

骸は門から出てきたツナに声をかける。


「おはよ‥へえ、骸の制服姿以外初めて見たけど、お前ってそんな格好するんだな」

ツナは骸の格好を見て思わず言ってしまう。


「クフフ 似合いますか?」

「うん、いいんじゃないか?」

「つまらない反応ですね‥まあ、僕は綱吉くんがどんな姿をしていても大丈夫ですよ」

「あっそ」

「はいっ!! メイド姿でも猫耳でも、ゴスロリでも何でも似合うと思いますから!!」

骸は意気揚々と言った。


!「何を言ってんだよっ!! そんなの着るわけないだろ!!」

「残念ですね、綱吉くんならそこら辺の女より似合いますよ?」

大まじめに言う骸。


「・・行くぞ」

ツナはあきれかえりながらとりあえず歩き始めた。




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